Quoterは、MSP(顧客企業のIT環境を継続的に支援する事業者)向けの製品で、提案書や見積書を作るところから、顧客に承諾してもらい、その後の業務につなぐところまでを一つの流れにまとめられます。
「見積書を作るソフト」と聞くと、書類を整えて印刷やPDF化するまでを想像しがちですが、Quoterが扱う範囲はもう少し広いのが特徴です。商品と価格を組み合わせて見積書を作り、社内で承認を取り、顧客に送り、開かれたかどうかを確認し、承諾と電子署名、オンライン支払いまで同じ流れの中で進められます。
そのため、見積業務を複数の担当者で分担していて、値引きや利益率の管理も揃えたい組織ほど検討しやすい製品です。一方で、契約期間や1か月に公開できる見積書の件数といった条件が自社の運用に合うかどうかは、導入前に確かめておく必要があります。
まずは、どんな作業を任せられるのかを工程ごとに見ていきます。
自社ブランドに合わせたテンプレートを用意し、商品カタログから品目を選んで提案書や見積書を作成できます。複数の商品をまとめた構成や価格設定にも対応し、複数の通貨での見積書も扱えます。
担当者ごとに書式や商品名の書き方がばらついている状態から、共通のテンプレートと商品カタログを使う運用に寄せたい場合に向いた機能です。このとき、提案書の見た目を揃える機能と、見積金額を組み立てる機能は別のものとして考えると、自社に必要なのがどちらなのか、あるいは両方なのかを整理しやすくなります。
見積書を顧客へ送る前に、管理者による承認の工程を挟めます。値引きや最低利益率についての統制も用意されているため、担当者の判断だけで条件が動いてしまう状態を避けたい組織に向きます。
ここでいう承認は、あくまで社内の確認です。顧客が見積内容を承諾したり電子署名したりすることとは別なので、社内の承認者は誰か、顧客側にはどんな手続きを求めるのかを分けて決めておきましょう。
送付した見積書が開かれたかどうかを追跡でき、自動でリマインドを送る設定もできます。返事のない見積書を担当者が一件ずつ探して連絡する、といった手間を減らしたい場合に役立ちます。
顧客は同じ画面上で内容を確認し、そのまま承諾、電子署名、オンライン支払いへ進めます。見積書を送った後のやり取りを、メール、契約書、請求と複数の仕組みに分けたくない場合の検討材料になります。
ここまでの機能は一続きに見えますが、実際には段階が分かれています。見積書が開かれたことは、内容に承諾したことを意味しません。承諾と電子署名も同じではなく、署名を得れば自動的に支払いまで終わるわけでもありません。
自社では何をもって受注確定とするのか、どこまで進んだら次の作業に移るのかを、あらかじめ決めておくと運用がぶれません。
PSA(ITサービス事業者向けの業務管理システム)、CRMなどの顧客管理、仕入先、決済サービス、会計システムとの連携が案内されています。APIも提供されているため、見積内容や受注後の情報を既存の業務フローへ渡したい場合に確認できます。
ただし、連携先の種類が示されていても、自社が使っている製品や必要なデータ項目にそのまま対応するとは限りません。製品名だけで判断せず、どの情報をどの段階で渡したいのかを先に決めておくことが大切です。
グローバル市場向けのStandardプランは月額299米ドルです。12か月契約を月払いする条件で、1か月あたりに公開できる見積書は75件、利用者数は無制限とされています。
つまり、費用の判断で中心になるのは人数ではなく、契約期間と公開する見積書の件数です。担当者が多い組織でも利用者を増やしやすい一方、月75件という上限が自社の見積発行量に収まるかどうかは確認しておきたいところです。
注意
料金情報は2026年8月7日にグローバル市場向けの公開情報で確認した内容です。日本向けの公開料金は確認できていないため、契約地域、適用通貨、税、契約条件を含む最新情報を導入前に公式窓口で確認してください。
次のような運用をまとめたい場合、候補になります。
反対に、必要なのが書類作成だけであれば、承認や追跡、支払い、外部連携まで含む範囲を使い切れるかどうかを見極める必要があります。機能の数で比べるのではなく、いま別々になっている工程をどこまで一つにまとめたいのかを基準にすると判断しやすくなります。
Q.Quoterは提案書を作るだけのツールですか?
A.いいえ。テンプレートを使った提案書・見積書の作成に加えて、商品と価格の設定、社内承認、送付後の追跡、顧客の承諾・電子署名・オンライン支払い、受注後のシステム連携までが案内されています。
Q.利用者が増えると、その人数分だけ料金もかかりますか?
A.確認できたStandardプランは利用者数が無制限です。ただし、月額299米ドル、12か月契約の月払い、公開できる見積書は月75件という条件があります。
Q.見積書が開かれたら、受注と考えてよいですか?
A.いいえ。開封の追跡と、顧客による承諾、電子署名、支払いはそれぞれ別の段階です。自社で何を受注確定とするかに合わせて、運用の基準を決めておく必要があります。
確認日: 2026-08-07(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)
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