見積書を作るツールを探し始めると、MakeLeaps、Misoca、見積Richの3つはよく候補に挙がります。3つとも見積書を作れて、その先の納品書や請求書にもつなげられるため、作成画面だけを見比べても違いはほとんど分かりません。
違いが出るのは、見積書を作った後です。社内で上長の承認を通したいのか、顧客から「この内容で注文します」という返事を受け取りたいのか、受注後の帳票処理まで一続きにしたいのか。この「後の流れ」で候補が分かれます。
もうひとつ、言葉の整理をしておきます。この記事でいう提案とは、見積の内容を顧客に示して受注へ進める流れのことです。提案書そのものを作り込む機能と、見積書の作成・共有・承諾の機能は別物として考えてください。
どれも見積から後続の帳票へ進める点は共通しています。決め手になるのは、その途中で自社が何をしたいのかです。
3製品を並べると、担当する仕事の重心が違うことが見えてきます。
| 比較する流れ | MakeLeaps | Misoca | 見積Rich |
|---|---|---|---|
| 見積の作成・提示 | 見積書などの帳票を作成して送付 | 見積書を作成し、共有リンクで顧客に提示 | 見積書を作成・管理 |
| 社内の承認・管理 | 見積書の承認と段階承認 | 帳票の状態を管理 | 見積の承認と営業案件の追跡 |
| 顧客の意思を受ける段階 | 発注受付を電子化 | 発注された注文を承諾 | 発注へ続く帳票を扱う |
| 受注後 | 納品・請求への帳票変換と検収 | 納品・請求へ帳票を移す | 納品・請求へ帳票を移す |
同じ「見積ツール」でも、MakeLeapsは社内承認と発注受付・検収まで、Misocaは顧客への共有と注文承諾、見積Richは見積管理と案件追跡に軸があります。ここが選び分けの手掛かりです。
MakeLeapsは、見積書や請求書といった帳票を作って送付する製品です。特徴は承認まわりで、見積書の承認に加えて段階承認を扱えます。段階承認とは、担当者が作った見積を上長、さらに別部門というように順番に確認していく仕組みのことです。承認する人が複数いる会社では、この有無が効いてきます。
顧客へ送った後も流れが続きます。帳票の状態を管理し、発注受付を電子化し、検収も電子化して扱えます。さらに、見積から納品・請求へ帳票を変換できます。見積書を発行して終わりではなく、社内確認から顧客の発注、その後の帳票処理までを1つの製品でつなげたい場合に検討しやすい構成です。
Misocaは、日本の見積書・請求書作成と注文承諾を扱うクラウド製品です。作った見積書は共有リンクで顧客に提示でき、顧客から発注された注文を承諾する流れを扱えます。
承諾した後は、見積から納品・請求へと帳票を移していけます。社内で細かく段階承認を回すことより、顧客に見積を見せて注文を受け、そのまま納品書・請求書へ進めることを重視するなら候補になります。
見積Richは、見積書の作成・管理に加えて、承認と営業案件の追跡を扱います。社内に見積や案件が複数ある状態で、それぞれがどの段階にあるのかを追いながら受注へ進めたい場合に比べやすい製品です。
受注後は、発注、納品、請求へ帳票を移す流れも扱えます。見積書を発行する機能だけでなく、案件管理も選定条件に入れたいときに候補へ入ります。
見積を送った後の機能は、ひとまとめにせず2つに分けて考えると迷いません。
1つは、送った文書を顧客が見たかどうかを追うこと。もう1つは、顧客から注文の意思を受け取ることです。
MakeLeapsには帳票の状態管理と発注受付、Misocaには共有リンクと注文承諾、見積Richには営業案件の追跡があります。ただし、これらがすべて同じ細かさの閲覧追跡を意味するわけではありません。開封や閲覧の通知が欲しい、誰がいつ見たかまで履歴を残したいといった要望があるなら、試用や導入相談の段階で、必要な粒度まで追えるかを直接確かめてください。
発注受付や注文承諾も同様で、社内承認や署名とは別の手続きです。自社に必要なのが「社内で見積を承認すること」「顧客から注文を受けること」「署名を受けること」のどれなのかを先に切り分けておくと、機能名の似ている製品を取り違えずに済みます。
3製品は課金の仕組みが揃っていないため、表示金額を横並びにするだけでは比較になりません。
MakeLeaps は、個人プランが1ユーザーあたり月額1,000円、法人プランが1ユーザーあたり月額1,300円です。人数に応じて増える形なので、何人で使うかを先に決めてから費用を見積もります。
Misoca は、Plan 15が年額8,800円(税抜)で、見積書と納品書を無制限に作成できます。MakeLeapsとは課金期間も課金単位も違う点に注意してください。
見積Rich は、1ユーザープランが0円、複数ユーザー向けのCloud Shareプランが月額5,000円からです。1人で使うのか複数人で共有するのかによって、見るべきプランが変わります。
比べるときは、利用人数と契約期間を同じ条件にそろえ、同じ期間の総額に直してから並べるのが確実です。
注意
料金は日本市場向けの2026年8月7日時点の情報です。税の扱い、必要なプラン、利用人数をそろえたうえで、契約前に最新の料金を確認してください。
担当者が作った見積を、上長や別部門など複数段階で承認する運用ならMakeLeapsが候補です。承認機能があるかどうかだけでなく、自社の承認順序に合わせられるかまで確認しておくと安心です。
見積書をリンクで提示し、届いた注文を承諾して納品・請求へ進めたいならMisocaが候補です。提案資料そのものを作り込む用途ではなく、見積提示から帳票処理を進める用途と考えると、位置づけがはっきりします。
社内に複数の見積案件があり、承認と案件の進み具合の両方を把握したいなら見積Richが候補です。
この点は3製品とも扱えます。そのうえで、発注受付と検収まで含めたいならMakeLeaps、注文承諾を起点に進めたいならMisoca、営業案件の追跡と合わせたいなら見積Richという順で絞り込めます。
Q.3製品とも提案書を作れますか?
A.今回比較できる中心は、見積書の作成・提示と、その前後の承認・受注・帳票処理です。提案書専用の作成機能が必要な場合は、見積書の機能とは分けて確認してください。
Q.どれが一番安いですか?
A.利用者ごとの月額、アカウントごとの年額、1人用と複数人用と、料金の形が製品ごとに違うため、表示金額だけでは決められません。利用人数と必要な運用を決めたうえで、同じ期間の総額にそろえて比較してください。
Q.発注受付や注文承諾は電子署名の代わりになりますか?
A.なりません。発注受付や注文承諾は、電子署名と同じものではありません。署名が必要な契約手続きでは、署名の方法と必要な要件を別途確認してください。
Q.段階承認とは何ですか?
A.担当者が作成した見積を、上長や別部門などが順番に確認していく仕組みです。承認する人が複数いて、その順序が決まっている場合に関わってきます。MakeLeapsが見積書の承認に加えてこれを扱えます。
確認日: 2026-08-07(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)
Makeleaps
Misoca
Mitsumo-rich